【2022.10.9】@北九州ソレイユホール チョ・ソンジン×サー・サイモン・ラトル×ロンドン交響楽団 公演感想
10月9日(日)北九州にて行われたチョ・ソンジン(ピアノ)、サー・サイモン・ラトル(指揮)、ロンドン交響楽団の公演に行ってきました。
公演に行かれた方とも、行かれてない方とも、感動を共有できたら嬉しいです。
- チョ・ソンジン×サー・サイモン・ラトル×ロンドン交響楽団
- プログラム
- ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」から 前奏曲と愛の死
- ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
- エルガー:交響曲第2番 変ホ長調 Op.63
- さいごに
チョ・ソンジン×サー・サイモン・ラトル×ロンドン交響楽団
この字面からして、テンション上がりませんか!?笑
こんなトリオが日本で聴けるなんて。。。しかし、このトリオ勢ぞろいは今回の北九州公演だけ。しかもチケットの価格が。。。
コンサート行くぞ第1弾にしてはかなりのハードルでしたが、魅力的な主演者陣には抵抗できず、チャレンジしてきました。
チョ・ソンジン(ピアノ)
私はしがないピアノ好きなので、一番のお目当てはこのお方。韓国出身、1994年生まれのピアニスト、チョ・ソンジン。浜松国際、そしてショパンコンクールで優勝しています。
サー・サイモン・ラトル(指揮)
指揮者やオーケストラの良し悪しは、正直よく分かりません笑。どんなところを見て楽しむのでしょう。皆さんの楽しみ方を教えてほしいです。
そんな私でも、この方のお顔とお名前は知っています。有名なピアニストとよく共演されていて、アルバムのジャケットに載っているお方です。イギリス出身の指揮者。「サー」が与えられているそうです。かっこいいですね(薄い)。ロンドン交響楽団では音楽監督をされているとか。
ロンドン交響楽団
上述のとおり、あまり詳しくないのですが、プログラムにあるエルガーも振っていた、歴史のあるオーケストラのようです。ベーム、バーンスタイン、アバドなど、私でも聞いたことのある名前が連なっています。
▼ロンドン交響楽団HPから
https://lso.co.uk/orchestra/history/title-holders.html
プログラム
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」から 前奏曲と愛の死
白状するとワーグナーはほぼ知りませんが、この曲は聞いたことがありました。
なかなか解決されない音が延々と続きます。延々とです。タイトルから想像するに恋物語なんでしょうけど、どんな物語なんでしょうか。もっと大人になったら理解できるのでしょうか。
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
!個人的メインイベント!あのチョ・ソンジンが目の前に、、、という感動で序奏から大興奮。そして改めてかっこいい序奏だなあと再確認。この曲かっこいいですよね!ほんとに
演奏に関しては、こんなド派手な演奏もできるんだと驚きました。勝手なイメージで、わりと小品が似合うというか、優等生的なイメージだったのですが、このラプソディは実にスリリング! 速めのテンポで快活に、バリバリと、アグレッシブに弾き進めていきます!めちゃ意外!どんどん進化しているんだなあという印象でした。
そして夢のようなロマンティック。17変奏、少々不穏な、次の変奏への助走で心臓がバクバク。そして、お待ちかねの18変奏に到達。。。ピアノソロ。。。とにかく弱音がきれい。。。結構後ろの方の席だったのですが、すぐそこで鳴っているような、でも耳を澄まさなければ聞こえないくらいの大きさ。ホタルみたいな感じでしょうか(違う)。これも堅固なテクニックの上に成り立つんでしょうね。次第にオケも加わり、ロマンティック最高潮。私の涙腺も限界。ほんとに幸せな2分間でした。
19変奏、オケに現実へ引き戻されます。ここからも華やかな技巧が満載です。その難所をバリバリ薙ぎ倒していくソンジン。しかも、やっぱり速い、、、!こういうスター性も持っていたんですね。かっこよすぎました。
圧倒的なテクニックも健在。あれだけ跳躍したりオクターブバリバリ弾いたりしてらっしゃいましたけど、ところでミスタッチした??終わってみるとそんな感じです。 会場を出た後「さすが、Mr.パーフェクトだねえ」という会話を耳にしました。ハードル上げ上げのあだ名笑。もちろん異論なしです。
アンコール曲(北九州国際音楽祭HPから)
- ヘンデル:調子の良い鍛冶屋
これまた華麗に弾いてくれました!私がイメージしていたソンジンの魅力が全開で、パガニーニとは違う超絶技巧を見せてくれました!こっちの顔もやっぱりステキ(うっとり)。
エルガー:交響曲第2番 変ホ長調 Op.63
知らない曲。ですし、エルガーの曲も、イギリスの曲もほとんど知りませんが、「初めて」を楽しもう思い、予習なしで臨みました。
第1楽章、豪華なスタート。イギリスと聞いてイメージする高貴さ、几帳面さが土台にありながら、どこか不思議でおもしろい響き。映画のサントラとかによさそう。堂々とした行進曲の雰囲気と符点のリズムが心地いい曲です。
ただ、ちょっと長い。。。1楽章で20分(全体で1時間)もあったんですね。しかもそこまではっきり耳に残る主題もない。となると、初演で評判が芳しくなかったのもうなずけるような気がします。この曲を1回聴いて理解するっていうのはちょっとハードル高く(、興奮疲れで眠気もあり)、結構聞き流してしまいました笑。なので、2回目を聴きながら感想を書いております。初見でもとても心地いい曲でしたし、聴き込むとさらに良さを噛みしめることができるスルメ曲なんだろうなと想像しています。3楽章スケルツォも印象的でした。
総じて、「気品」「気高さ」を感じる作品で、しかもラトル×ロンドン響という本場の音で楽しめたのは、思わぬ収穫でした。
アンコール曲(北九州国際音楽祭HPから)
- ディーリアス:歌劇「フェニモアとゲルダ」から間奏曲
さいごに
パンデミック以降、初のコンサート参戦となりました。お財布にはダメージが残りましたが、それ以上の体験ができたと、心底満足しています。しかし、なぜ北九州だけなんでしょうか??思い入れがあるんですかね??
長々と書いてしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。
ところで、みなさんは、どうやってクラシックのコンサート情報を集めてらっしゃいますか?
自分で調べてみて、情報集めるのに一苦労でした。お知恵があればお教えいただきたいです!